Charlie Root

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概要

Charlie Rootと聞いても,ほとんどの人はたぶんピンと来ないと思います.

しかし,*BSD(FreeBSD,NetBSD,OpenBSDなど)のサーバ管理をやってる人だと,ああ,と思うはずです.

root

FreeBSDなどのUNIXにはユーザという概念があります.一部の例外を除き,UNIXを使う際は必ず任意のユーザとして行動します.システムで動作するプロセスも例外ではなく,必ず任意のユーザとして動作しています.

複数居るユーザそれぞれには権限が設定され,各ユーザは許可されている権限の範囲でUNIX内で行動することができます.

しかし,この権限の制約が全く無いユーザが居ます.このユーザはスーパーユーザと呼ばれ,通常のUNIXの場合,rootというユーザ名になっています.

本名

UNIXではユーザの情報としてユーザ名,パスワード以外にも,所属グループ,ユーザの活動拠点となるホームディレクトリ,標準のシェルなども保持しています.

このような付加情報の中に本名があります.あまり使われないため,最近では設定しないこともありますが,MUA(Mail User Agent,メールソフトのこと)などのアプリケーションから使われる事があります.

これらの情報は,通常,/etc/passwdなどに保存され,ある程度の情報は/etc/passwdを直接見たり,コマンドを使うことで他のユーザでも見ることができます.

Charlie

rootは管理用のユーザと位置づけられているため,特定の誰かが使うユーザでは無いのですが,他のユーザと同様,本名を設定することができます.

*BSDではデフォルトの状態だと,rootの本名としてCharlieが設定されています.

なぜ,rootはCharlieなのでしょうか?

Charlieは実在した

実はCharlieは実在の人物から取っています.

rootの本名になるくらいなので,コンピュータのスペシャリストか,歴史上の偉大な人物だと思われるかもしれませんが,実はコンピュータとはあまり関係のない分野,野球の選手です.

CharlieことCharlie Root(Charles Henry Root)は1899年オハイオ生まれ,1926年から1941年までアメリカの大リーグのチーム,シカゴ・カブスに所属したピッチャーです.

彼の長年の現役と,安定した成績を称え,彼の名前が使われていると言われています.

また,*BSDではrootの標準シェルがcsh(OpenBSDは今はkshに変わっています)なので,頭文字のCを掛けているかもしれません.

toor

実はFreeBSDやNetBSDにはroot以外にもスーパーユーザのtoorが居ます.(OpenBSDも昔は居ました)

なぜ2つもスーパーユーザがあるかというと,rootはシステムの管理者であるため,シェルなどをデフォルトの設定から変えるのは好ましくないため,toorはデフォルトではない設定を行うためのスーパーユーザになっています.

toorにも,Bourne-again Superuserという本名が設定されています.BourneはBorn(生まれる)を掛けて,直訳すると生まれ変わったスーパーユーザという意味ですが,これはデフォルトのcshの代わりに使われることが多い,bashBourne-again Shell(生まれ変わったシェル)に掛けた,皮肉を込めたシャレだと思います.

Charlieからのメール

rootにはシステムから様々なメールが送られてきます.

各種の報告であったり,日次,週次のレポートなどですが,送り元もroot,つまりCharlieになっています.

マシンの管理を任されたとき,「Charlieっていう外人から毎日spamが送られてきます」なんて言おうものなら,当分の間笑いのネタになること間違い無しです.

他のUNIX

SolarisやLinuxなどでは,同様の文化は無いようで,Super-Userとか,root,0000-Adminといった味気の無い名前が設定されているようです.

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