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いつもの技術系の話題から離れ,今回はいわゆる業界ネタを書こうと思います.
どんな分野でも,通(エキスパート)と言われる人が居て,その人のチョイスというのは,まわりから関心を持って見られるわけですが,その一方で通の好む選択は一般の人にはバッドチョイスであることが多々あります.
極端な例で言うと,自動車の通はマニュアル車を選ぶかもしれませんし,確かに通にとっては良い選択なのでしょうが,普通に自動車を運転するならオートマ車の方がグッドチョイスであることが多いでしょう.
IT業界も同じで,通といわれる人には,通好みの選択があります.
PCを使う上で,必ず何らかのOSを選択しなくてはいけません.選択をしなければ,今の世の中はMicrosoftのWindowsになってしまいます.
デザインやDTPなどを行う人であれば,Mac OSという選択肢もあるでしょうし,ネットワーク技術者や,開発者であればUNIX系OSという選択肢もあると思います.
WindowsよりMac OS,Mac OSよりUNIX系OSの方がマイノリティですが,通の好む選択と言えます.
UNIX系OSといっても,商用やオープンソースなど,またこの中で選択肢があり,オープンソースであれば,各種Linux,*BSDがあります.
Linuxの中でも,TurbolinuxやFedora Coreより,Debian GNU/Linuxや,Vineの方が,通の好む選択でしょう.
Linuxよりさらに通好みなのが,FreeBSD,NetBSD,OpenBSDといった*BSDで,さらにはDragonflyBSDなるものもあります.
もちろん,今は無きOS/2やBeOS,あるいはマイノリティ中のマイノリティで言えば,TRON系の超漢字なんてのもありますが,さすがにここまで来ると通というよりOSフェチです.
UNIX系OSをコマンドライン(CUI,Character-based User Interface)で使う場合,シェルを選択する必要があります.
B系シェル,C系シェル,Kornシェルなど,系統も種類も多々ありますが,LinuxではB系シェルのbashがデフォルトになってることが多く,商用だとKornシェル,それ以外だとC系シェルが多そうです.
bashやcshは一般的ですが,機能を拡張した高度な操作ができるtcshやzshといったシェルは通好みと言えるかもしれません.
エディタというのは宗教にもなりかねないほど,シビアな世界です.
Windowsのユーザにはあまり実感が無いかもしれませんが,UNIXでは作業の大半をエディタで行います.設定の変更や,計算作業の命令など,何をするにもエディタです.
Windowsのエディタはただ単にテキストファイルの編集を行うツールですが,UNIXでエディタと行った場合は,一種の環境です.マシンの設定から始まり,メールの読み書きやネットサーフィン,ファイルの処理も全てエディタ上で行うことも珍しくありません.
CUIとGUI(Graphical User Interface)の中間の環境なのかもしれません.
そのエディタですが,2大勢力はEmacs(イーマックス)とvi(ブイアイ)です.
EmacsはLISPという言語のインタープリタで,エディタ機能もLISPで書かれています.LISPでファイルを記述すれば,機能を容易に追加できるメリットがあります.
一方viはUNIX系OSなら,ほぼ確実に搭載されていると言っても過言ではない,UNIX系OSの標準エディタとも言えます.ちなみに,操作にはカーソルキーすら要りません.動作の機敏さは他の追従を許しません.
開発者には,機能の拡張に富んだEmacs,ネットワーク管理者にはviが好まれるようです.
viの中にも,拡張機能満載のvim(Vi iMproved)やelvisといったクローンviから,元祖viまであり,通ほど拡張機能が少なく動作の軽い(そして搭載の可能性が高い)viを好むようです.
ネットサーフィンになれば当然ブラウザが必要ですが,ここでも通の選択というのがあります.
まず,通はInternet Explorer(IE)やMozilla(Netscapeなど)は使いません.
通好みの選択の一つがOpera.規格への準拠の対応の速さや,セキュリティに対する対策,動作の安定性,操作の利便性など,グラフィカルなブラウザの究極系とも言える,通のためのブラウザといえます.
もう一つがLynx.言わずと知れたテキストブラウザです.必要な情報を得るだけなら,サイトのデザインというのは無駄以上の何者でもなく,必要なテキストだけを抜き出して読めるLynxは,作業効率の向上になります.
メーラー(MUA,Mail User Agent)も宗教になりかねない選択です.
UNIX系OSで選択肢として人気が高いのが,CUIベースの(正確にはEmacs上で動く)mewと,GUIベースのSylpheedでしょう.viな人にはmuttなんていう選択肢もあります.
mewやmuttはネットワーク越しでもメールの操作ができ,まさに通好みと言えそうです.
Windowsだと,通が好みそうなのは,秀丸メール.カスタマイズによる拡張性の高さに加え,マクロファイルによる機能拡張を考えると,まさに無敵のメーラーでしょう.
ハードウェアにも当然選択肢があるわけで,メーカ製か自作か,デスクトップかノートか,デスクトップならタワーか否か,ノートならB5かA4か,といった選択肢があるでしょう.
選択肢が多いので,これといった例はありませんが,全体的に言えるのは,通の選択には無駄が無い.使わない機能,例えばDVD-Rドライブは焼かないなら要らないし,IEEE1394(Firewire)も使わないなら要らない.必要も無く大きなA4よりB5といった選択が多そうです.
さてさて,こうやって紹介しましたが,私は通でしょうか?
一応,ITを生業にしていますが,通かどうかはわかりません.
OSは,WindowsとFreeBSDがメインで,たまにSolarisやLinuxを使います.
シェルはもっぱらtcshです.特に拡張はしませんが,自前の.tcshrcを持ちまわしています.
エディタは完全にvi派ですが,甘ちゃんなのでvimが使えるならvimです.生viのことも多々ありますが.
ブラウザは昔からOperaです.サイト制作をしているとOperaは必然とも言えます.
メーラーはWindows上で秀丸メールです.マイノリティに見えて,実は周りには秀丸メールのユーザが多数居て驚きます.
マシンは,機動性が重要なので,もっぱらノートがメインで,ThinkPadのB5ばかり使っています.CD-ROMドライブは普段は要らないので,必要なときに外付けドライブをつなげば良いし,マウスよりTrackPointの方が使いやすいので,マウスも要りません.(ちなみに私はデスクトップでもTrackPointを使う)
私がマシンに求めるのは,頑丈さとキーボードの打ちやすさ,TrackPointです.この3点を満たし,かつ無駄が無ければ,どのブランドでも構いませんが,今のところThinkPad以外で選択肢が上がったことはありません.