先日,何の気も無くほげほげという言葉を使ったところ,「ほげほげって何?」と聞かれてしまいました.
日頃,当たり前のように使っていたので,気付かなかったのですが,業界用語でした.業界用語といっても,何かを表す用語ではありません.反対に,何も表さないという用語です.
何も表さない用語に何の意味があるんだ,と思われるかもしれませんが,これは実世界で言う山田太郎みたいなものです.
何か意味を持つ言葉を使ってしまうと,影響を与えかねないため,わざと意味を持たない事を表すときに使います.専門用語でメタ構文変数などと呼ばれます.
例えば,Webサイトのデザインを作ってる際,まだ書かれる内容が決まっていない場合など,何かを書いてしまうと,それが本当の内容と勘違いされる恐れがあるため,代わりに「ほげほげ」と書いておきます.
しかし,ほげほげだけでは済まず,2つの異なる無意味な言葉が要るときもあります.意味は持たないんだけど,ほげほげとは違うものである,ということを明確にするときなどです.
こういう際に使われるのが,ふがふが,ぴよ(ぴよぴよ)です.
海外にも同様の文化があり,foo,bar,bazが使われます.余談ですが,RFC(Reqesut for Comments)ではエイプリルフールの日に,毎年,冗談のRFCが示されます.2001年のエイプリルフールに,standard list of metasyntactic variables(標準メタ構文変数リスト,RFC3092)として,foo,bar,baz,qux,quux,corge,grault,waldo,fred,plugh,xyzzy,thudが規定されました.
ほげほげと同様に,何も表さないドメインとして,example.co.jpというドメインがあります.
例文などでドメインが必要な際に使うためにこのドメインは予約されていて,特定の所有者が居ません.
同様に,IPアドレスも192.0.2.0~192.0.2.254は例文用に予約されています.
ほげほげの語源には諸説あるのですが,実は詳しい事はわかっていません.いつの間にか使われるようになり,業界では当たり前に使うようになってきました.
1980年代初頭から使われていたという説もありますが,当初は重ねず,「ほげ」と使ったようです.今でも,ほげで使う人は多く居ます.
昔からハッカーの間では,よく使われていたとも聞きます.
ふがふがは比較的最近に出てきた気がします.また,ぴよはEmacsユーザの間でよく使われている感触があります.